聴覚障がい児童に向けた本


パリから汽車で1時間ほどの距離にあるアミアン市にある公立美術学校。ここでは長年手話を研究しているチームがあり、このプロジェクトは、彼らからの依頼で昨年10月よりスタートしている。今回は3つの動物の手話を選び、実際に子どもたちがどのような反応をするのか確かめる目的で、事前に試作を東京で作成しパリを訪れた。パリ市内の図書館に集められた2つの学校からやってきた子どもたち。子どもが集まるといつもは賑やかなはずが、今回はいつもと違いとても静か。やがて私のプレゼンテーションが始まると、食い入るように見つめる彼らの視線と、そして実際に触れてもらったときの、紙をていねいに扱う仕草はとても印象的だった。子どもたちの反応はとてもよく、先生方からの貴重なアドバイスも受取ることができ、そして出版社とも本の方向性が確認でき、今年の10月の出版を目指すことになった。